こんにちわ。獣医師の木村です
僕がさせ犬猫に来て、早いものでもう一年が経ちました
スムーズに的確に診察できるよう日々頑張っております
今日はフィラリア予防・健康診断に関連した犬・猫の採血の場所について書いていきます
ヒトは、腕に駆血帯という血を止めるゴムを巻いて、肘の内側にある正中皮静脈という血管から採血をします
文字で書いていると難しいですが、大体の人は経験があると思うのでなんとなく想像はできると思います
犬・猫の場合は、
- 前足にある橈側皮静脈
- 後ろ足にある外側伏在静脈(犬)、内側伏在静脈(猫)
- 首にある頚静脈
を採血に使用します
それぞれの血管について簡単に説明していきます
橈側皮静脈は、主に点滴や麻酔薬を投与するための留置針をいれるために使用します
外側伏在静脈(犬)は、採血(少量)や留置針をいれるために使用します
内側伏在静脈(猫)は、主に採血(少量)に使用します
頚静脈は、主に採血(大量)に使用します
頚静脈がメインの採血部位となるのですが、その理由として
- 血管が太いこと
- 大量の血液を採取できること
- 橈側皮静脈など留置針をいれる血管を残しておくことができること
などが挙げられます
させ犬猫では、猫も頚静脈から採血することが多いです
これらの血管は主に触感と目視によって確認しています
毛で覆われていて見ることも触ることもできない場合は、血管の場所を確認するために毛を刈ることがあります
毛を刈るとそこが禿になってしまうので、なるべく刈りたくないのですが、やむを得ず刈る場合もあることをご了承くださいm(_ _ )m
頚静脈からの採血は首を固定して動かないように抑えます
外側伏在静脈からの採血は立った状態で抑えます
橈側皮静脈からの採血は座った状態で前足を前に出して抑えます
こうやってみると、頚静脈からの採血は恐いように感じる方もいるかもしれませんが、暴れる子でなければ危険性はありません
*猫の内側伏在静脈からの採血は、省きます(ごめんなさい)
ちなみに、太っている子の採血は難しいです(ヒトの採血でも同じです…)
採血についてざっと書きましたが、ご理解いただけたでしょうか
獣医師の木村でした