こんにちは。獣医師の田内です
まだまだ寒い日が続きますね。
今回はそんな寒い時期に多く来院されるネコの下部尿路疾患についてのお話をします
(泌尿器は大きく分けて上部の腎臓~尿管、下部の膀胱~尿道に分類されます。)
下部尿路疾患には
・原因不明もしくはストレスといった数多くの要因による特発性膀胱炎
・尿結石による尿路閉塞
・尿道栓子(炎症で出てきた白血球や膀胱上皮細胞、血液や粘液などが固まったもの)による尿路閉塞
などがあります。
写真は雄ネコの尿道結石モデルです。
画面左の膀胱が赤く炎症しており、一番細い尿道のところで結石が詰まっています。
結石等で尿道が完全につまると上部の腎臓も悪くなり、最悪の場合亡くなってしまう場合もあります
では、
早期発見をするために。
お家では以下の症状に注意してください!!
尿の色がピンク~赤くなり、血が混ざっている。
一回のトイレの時間が長い
力んでいるが尿が出ていない
トイレに行く回数が多くなる
トイレでないところで排尿してしまう
しきりに外部生殖器をなめている
食欲、元気がない
当てはまる項目があれば早めの来院お願いいたします。
また、
未然に防ぐために。
冬場は冷たいお水は避けて、新鮮なぬるま湯を飲ませてあげてください。
トイレはいつも清潔にしてあげてください。
結石の診断で療法食を与える場合には、くれぐれもほかのものは与えないようにしてください。
肥満なネコだと下部尿路疾患のリスクが増えるので、ダイエットを試みてください。
以上、ネコの下部尿路疾患についてのお話でした。