獣医師の木村です
今年は毎月一回、目のセミナーに参加していました
目の病気は、見た目でわかることが多いので飼い主さんも気づかれることが多いです。
目が白い、目が赤い、目が開きにくそうなど症状が様々ですが、「目が白い」に焦点を当てて書いていきます。
目が白い=白内障と思われる方が多いと思います。目が白くなる病気に核硬化症というものもあります。
白内障も核硬化症も、目の中の水晶体という部分の透明性が失われます。
核硬化症は、年齢とともに水晶体の透明性が失われますが、視覚への影響はほとんどないとされているため治療の必要性はありません。
白内障は、水晶体の透明性が失われ、視覚への影響などが出るので治療の必要性があります。
白内障と核硬化症の判別は検査をすることによって可能ですが、どちらも発症している場合も多いです。
白内障の根本的な治療は、手術になります。
手術は、目を専門的に見ている獣医にやっていただくのが一番ですが、
費用が高い、手術可能な病院が近くにないことなどが理由で手術を選択できないこともあります。
手術が選択できない場合でもやれることはあります。
初期段階であれば、進行を抑制させる効果を期待できる点眼薬(サプリメントみたいなもので完全に進行を抑制できるものではありません)
白内障が進んだ症例であれば、予防的に炎症を抑える点眼薬などを使用して経過を観察していきます。
これまでの「目が白い」というのは目の中にある水晶体という部分の透明性が失われた状態ですが、目の表面(角膜)が白くなることもあります。
当院では、白内障の手術は現状できないので、手術を検討される場合は紹介という形をとらせていただいています。
今回は「目が白い」について、簡単に書かせていただきました。