今日は皮膚の痒みについて簡単に書いていきたいと思います
秋の健康診断が行われていますが、その健康診断では皮膚の痒みはわかりません
痒みというのは、飼い主さんからの情報や動物の外貌の変化が伴えばわかりますが、痒みがひどくない場合は見た目では判断がつかないこともあります。血液生化学検査やX線写真、超音波診断で大体の病気はわかりますが、皮膚の痒みがそれらの検査ではわからないことをご了承ください。
まずは犬について、最後に猫について少しだけ書きますが、基本的には同じような感じです。
皮膚が痒いとき、動物は足で搔いたり、かじったり、舐めたりします。これらの行動が見られた場合、それは皮膚が痒いサインである可能性が高いです。
これらの行動が繰り返されると、毛がなくなって皮膚が露出したり、その皮膚が赤みを帯びたり、ひどい場合は出血を起こすこともあります。
原因はたくさん考えられます。
細菌や真菌、つまりばい菌による皮膚の痒み、ダニやノミなどの寄生虫による痒み、食物アレルギーによる痒み、目に見えないダニによるなどによるアレルギーによる痒み、などが考えられます。
これらのうち、ばい菌や寄生虫、食物による痒みは、原因となるものを取り除いてあげれば痒みは治まる可能性が高いです。
しかし、目に見えないダニなどの環境中にいるものに対してのアレルギーは原因を取り除くことが難しいので、生涯付き合っていく病気となることが多いです。
原因を取り除くことができないので、痒みを低減させてあげる治療となっていきます。治療中は痒みがでないけど、治療を止めると痒みがでてきてしまう可能性が高いので飼い主さんのやる気も大事になってくる病気です
猫の場合はノミなどの寄生虫による痒みや、食物アレルギーによる痒み、目に見えないものによるアレルギーなどが原因となってくるのでそこまで犬と大差はないように思えます。
しかし、治療法が犬と比べると少ないというのが現状です・・・(治療法がないわけではありません)
痒いからといって命に関わるわけではないですが、見た目に関わってきます。痒そうだなと感じたら病院へ相談してみてください。
獣医師の木村でした